誰しも一人で悩み続けているより、誰かに話して解決へと一歩踏み出したい…そう思っている人も多いはず。
この本は、元OLの占い師:ルイーズ吉田(本名:吉田幸子)が、悩める人の背中をポンと押して勇気づけていくお話。…というと漠然としすぎですが、まぁホントにそんな感じなんです。
ショッピングセンターの占いコーナーには、毎日いろいろなタイプのお客さんが来ます。
小学生、女子高生、OL、青年、などなど…みんな何かを心に抱えて、でも誰にも言えなかったり相談できる相手がいなかったり、それで最後の砦と占いに頼ってくる訳で。
そんなお客さん達を、このルイーズ吉田は『決して真面目ではない』占いによって、次々と解決に導いていく。占い師が終われば、自宅でご飯を食べながら、同棲中の彼氏に言いたい放題…でもこの彼氏もデキた人で、彼女の言い分を聞いた上で的確に回答(適当に、という感じも) 。結果家の中はホンワカとした空気で満たされ、再び朝を迎える…と。
『強運の持ち主』と言うのは、この彼氏さんの事で、どんな面から占っても最強運の持ち主という設定。
でも最終話に向けて、ちょっとだけピンチが訪れます。果たしてそのピンチとは?そしてルイーズ吉田はそれをどう彼氏に伝え、どんなふうに二人で乗り切っていくのでしょうか…それは読んでのお楽しみ。
3編収録されていますが、全て話は繋がっていて、全体的にゆったりとした流れを感じる文章でした。いろんなキャラクターが出てくるのですが、この本の中で流れる『焦りの無い気持ち』という不思議な空気感に支配されているのか、バタバタしててもどこか憎めない人たちばかり。その中心であるのが『強運の持ち主』である彼氏なんじゃないでしょうか。
占いで選ぶ結果より、その人が元々描いていた答えに近い姿を明確に、でも無理がある時はそれに柔らかく気づかせてあげる。占い師というか、相談相手に近いような…。
つまり、それがこの本の帯に書いてあった本文からの抜粋…
『その人がさ、よりよくなれるように、
踏みとどまってる足を進められるように、
ちょっと背中を押すだけ。』
ここにかかってくるんじゃないかなーって感じました。
占い師という看板を掲げつつ、実は、その人にとっての相談相手を演じているんだなと。
瀬尾まいこさんの本は、これが初めて。
評価通りの『ほっこりとした』空気に包まれたように読み進めていく事が出来ました。
ただ、そのせいかもしれませんが、やや起伏がなく、淡々と進んでしまう傾向があったかな?実際この本も、サラサラっと読み進めていって、気がついたら『あ、終わっちゃった』という感じでした。
でもそれがいいのかもネ。
他にも数冊の小説、またエッセイなども執筆されているようです。
疲れる毎日の中に、ちょっとした幸せや優しさ、暖かい人の気持ちを得たい方にお勧めです。
文字通り、明日もがんばれるように背中をちょっとだけ、押してくれる事でしょう。























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